絵画を描く喜びを伝える
長きにテレビ放映された絵画の描き方を伝え続ける番組があったことをご存知でしょうか。私が初めて彼の顔を見たのは、大きな山を背景に小さな木を描いているシーンと、ふさふさに生えた茶色の髪の毛の男が魔法のようにキャンバスに絵を描く姿でした。筆がキャンバスの上をなぞるだけで、次々と木の多い茂る葉や、雪が降り積もる山肌の雰囲気がどんどん表現されていくことに驚きを描くませんでした。
そのあと、約2年間、私はボブロスの絵画描写を真似るために、番組を毎週録画して見続けました。最初は上手とはとてもいえないほどの絵画作品ばかり作り続けてしまいましたが、半年ほど経った頃には、油絵初心者を抜け出すヒントを掴みはじめました。その時に感じた絵筆、塗料の使い方、クリーナーなどの工夫をご紹介します。
油彩画を描くボブ・ロスの手法
まず、初心者は画材、絵筆、塗料への投資を控えるべきです。最小限の道具を武器に、なんども練習して次に何が必要になるかを見定める必要があります。趣味というのは、いきなり趣味になるわけではなく、費やす時間が長いほど気づかないうちに趣味となるのです。1、2本の絵筆と数色の塗料から始め、次第に追加していくほうが結果として技術上達の近道になります。
絵画は楽しみながら描くことが重要です。私は、3本の絵筆、透明なプラスチックのパレット、パレットナイフ、12色の油絵用絵の具をセットで購入しました。練習を初めてすぐ、これらのツールは初心者が扱うには十分すぎるものと気がつきました。
ボブ・ロスが野生生物や花を描くシーンを何度も巻き戻して再生しながら、全く同じやり方で再現してみてください。同じことをしているはずなのに、彼のようにうまく描くことができないことに気がつくでしょう。絵筆のタッチばかりを見るのではなく、塗料を混合するシーンから見比べて、自分のやり方とどこが違うか確認してみてください。何度も繰り返していくうちに、ボブ・ロスの描写技法が身についてくるはずです。
それとともに、絵画が上手に描けることの楽しみが湧き上がってきます。絵画に限らず、趣味で何かを始めるというのは最初にどう学ぶかが続けられるかどうかの鍵を握ります。絵画を一から学ぶのであれば、ボブロスのユニークで分かりやすい説明と、テレビ番組としての完成度の高い講義ほど良いものはありません。
夏の海の風景、秋の紅葉、冬の雪景色、彼が描く対象は多彩で飽きることがありません。あなたが最も好きな季節、シーンから始めてみることを強くおすすめします。