油絵に限らず、絵画を描くにあたっては、塗料、潤滑油、パレット、絵筆、キャンバス、画材などの道具の機能を良く知り、その用途に合った使い方を学ぶ必要があります。もちろん、塗料が衣服に付かないようにするエプロンもその一つです。小さめのキャンバスであれば、塗料の量はチューブ一本で済むでしょうし、大きめのキャンバスであれば十分な量の亜麻仁油を必要とします。絵画を描き始めて間もない初心者は、惜しみなく絵の具を購入しましょう。絵筆も細いタイプのものからハケまで、4〜5種類異なるものを用意してください。それらを使い果たして買い足すときが来れば、初心者の段階を終えて油絵アーティストへの第一歩となります。

油絵の例をもとに練習「ひまわりの描き方」

油絵を描くには鉛筆でデッサンをしてから、と思うかもしれませんが、それは細かく描く必要はありません。ある程度の形や縁取りを鉛筆でなぞっておけば、あとはその上に絵の具の色を足すだけで、油絵を描き始めていきましょう。ひまわりをアップにしたイメージでラフスケッチを行い、黄色、オレンジ、金の塗料をパレットに落として自分の思う通りの色に混合したら、早速絵筆で下書きに色をつけていってください。油絵は重ね塗りをして味が出てきます。まずは、光沢や陰影を考えずに、ヒマワリの全景を一色で塗りつぶしていってください。

描き途中のひまわり


続けて、ベース色に、白色を混ぜて明るくしたものと、茶色を混ぜて花びらの影になる部分の色を再現します。縁取りにベース色が残るようにして、花びらの内側から外に向けて明るい色を足していきます。逆に暗い色は、外側から縁取るように、花びらの内側に向けて塗料を乗せていきます。

次に塗料の黒と茶色を1対1程度に混合してください。油絵のオイル塗料は、色が全く異なる領域が接する部分を塗るときには注意が必要です。塗料の乾燥の具合によっては、重ね塗りをするときに色が混ざってしまい、同化する性質があるということです。立体感を出すためにも、先に塗ったオレンジや黄色の花びらの塗料が少し乾燥した頃を見計らい、ヒマワリの中心にあたる円の領域を塗り始めます。ヒマワリが描けたところで、1日目は終了です。油絵の塗料を乾燥させたら、背景色を入れて仕上げます。

背景は青空をイメージしてスカイブルーの塗料を使うのが良いでしょう。お好みで、白のインクを混ぜて、日差しや雲の表現を入れても構いません。ヒマワリを描いたときと同様に、まずはベースとなる青い塗料で、背景を全て塗りつぶしてください。花びらとの境界を塗るときには細い絵筆を使用してください。