油絵は一般的に、キャンバスという木の板に貼られた布地に描かれます。ただし、初心者はいきなりそのようなキャンバスセットに手を出さない方が無難です。油絵初心者向けのキャンバス紙というものがあり、本格的なキャンバスセットよりも安価で、油絵を額縁に収納するうえでは、前者よりも適したものです。
プロ品質のキャンバスセットを購入し、油絵を描くのであれば油絵の塗料を塗る前日に、アクリルジェッソという布地の発色をよくするコーティング剤を散布しておきます。油やアクリルの準備が整っていることを確認してください。アクリルジェッソは色のつき方と発色を良くするための専用液です。白い布地には白色ようのジェッソを用いてください。
キャンバスを支えるイーゼルで、油絵の描写を始める
絵画を描くアーティストの姿を思い浮かべると、椅子に座って目の前に三脚のようなものを立てている姿が思い浮かぶと思いますが、キャンバスが置かれている専用の支え台を「イーゼル」と言います。油絵をこれから描き始めるには、塗装作業ができる場所にイーゼルを設置する必要があります。決して派手なスタジオやアトリエは必要ありません。家の室内の一角に設置するだけで、油絵は簡単に始めることができます。
もちろん、簡易なテーブルの上にキャンバスを置くだけでも、水平を保つことはできますが、やはりイーゼル上に立てて、目線と平行にペイントするほうがオススメです。テーブル上面に置くイーゼルというのもあります。安くて軽くてシンプルなものもあれば、塗料やブラシを入れるスペースをもつイーゼルもあります。
油絵の塗料と混合する乾性油と補助剤
アクリルや水彩画は、塗料が水性なのでペイント後にすぐ乾燥し紙に色がつきます。油絵においては、水の役回りを乾性油という油がになっており、乾性油の混合率が低いとせっかくのペイントにひび割れが生じることがあります。初心者は基本的に、薄く塗るつもりで油絵を描くほうが良いでしょう。重ね塗りを繰り返し、ペイントの層を厚くしていく過程で、塗料との混合比を感覚で掴めるようになります。
揮発性油、ペインティングオイル、ワニスなどの補助剤を利用することで、塗料の乾きを早めたり伸ばしたりすることができます。また、補助剤を混合することで色彩の透明性や光沢にも差がでます。筆のタッチも含めて様々な混合を試すのも油絵の奥深さを知る良い機会になるでしょう。