油絵は敷居が高い趣味の一つに捉えられがちです。アクリル画や水彩画は、学校などで描いたことがあるかもしれませんが、油絵は専門性が高いイメージがあるのではないでしょうか。油絵具と水彩画の絵の具はどう違うのかすらも、あまり理解されていないのが実情です。
アクリル画と水彩画は絵を描くという点だけ考えれば、初心者にとって取り組みやすい技法と言えます。多くの油絵絵画アーティストが、水彩画からやがて油絵が持つ質感に惹かれ、油絵用の絵の具、筆、パレット、ナイフ、キャンバスなど油絵に使用する道具を揃え始めます。誰でも初めは試行錯誤して、それから徐々にわかりはじめるものです。
この記事では、初心者が油絵を始めるために必要な基礎を解説していきます。油絵を始めることはとても良い趣味になると思います。なぜなら、その趣味が他人を喜ばせることにもつながるからです。友人や大切な人へ、特別な贈り物のアイデアをお探しなら、今日から油絵を始めてみましょう。
どのような種類の油性塗料を入手すればよいか
まずは塗料を揃えます。油絵用の油絵具を手に入れましょう。油性塗料にはさまざまな種類があります。初心者向けの伸びが良く重ね塗りが容易なものから、プロの画家向け品質の油絵具というのもあります。
油絵の作画を学ぶ生徒等に広く使われる品質の塗料は安価ですが、塗料に混ぜる充填剤が少ないため効率が悪く、後で取り扱いが難しくなります。これは経験則ですが、油絵の塗料を購入するときは、色の種類が少なく自分で色彩を作る必要はありますが、なるべく高品質のものがオススメです。
絵の具の売り場には、ある程度限られた塗料メーカー、そのブランドが並んでいます。メーカーが同じとはいえ、塗料の色合いはブランドにより異なるので、同じブランドの色を揃えることをオススメします。まずは、何を買えばよいか迷うと思いますので、その売り場で一番ポピュラーな会社の同じブランドのものをセットで購入しましょう。
油絵の塗料は何色を買うべきか
もし、画家に何色のインクをパレットに並べているのかと尋ねれば、全員違う答えが聞けるでしょう。油絵の絵の具を、どのようにパレットに落としていくのかについては、個性がとても出ることなのです。
初心者であれば、白と原色の青、赤、黄だけを購入すれば良いでしょう。油絵の塗料は様々な色彩がありますが、まずは購入せずに混ぜて色を作り出すことから始めるべきです。多くの種類を購入してしまうと、塗料に多くのお金をかけてしまうだけでなく、色を混ぜる基本を学ぶ時間もとても伸びてしまいます。
1865年、アメリカ生まれの著名な油絵画家であるロバート・ヘンライは芸術についてこう表現しました。
「芸術を作ることを目的とせず、普遍的な素晴らしい状態にあることなのです。」
言葉で表現することは簡単なことですが、絵画用具店には多くの種類の青、赤、黄色の油絵塗料があり、その色が絶対的な配色を決めることになります。風景がや幾何学のような複雑な図形を油絵で表現する場合、原色ではない特殊な色が必要な場合もありますが、基本的には原色から始めて表現することをお勧めします。色の混ざりがよい透明性の高いペイントカラーなら、混合するのが少し楽になります。油絵具を作る多くのブランドは、不透明度、透明度を示す数値を付けています。初心者には透明な色合いを優先することを勧めます。